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【韓国市場攻略】訪日韓国人観光客の最新動向と集客成功の秘訣
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訪日韓国人市場は急速に成長を遂げ、インバウンド市場において注目すべきマーケットです。JNTOの2024年11月の統計によると、訪日外国人観光客の約24%を韓国人が占め、コロナ後の回復を経て過去最高の人数を記録しました。この重要な市場を理解し、効果的な集客戦略を立てることが成功の鍵です。
本記事では、訪日韓国人観光客の最新動向をわかりやすく解説し、集客につなげるための基礎的なプロモーション戦略を網羅的にご紹介します!
目次
インバウンド集客に向けた具体的な施策についてご提案可能です。
ご興味のある方はお気軽にご相談ください。
韓国市場の全体像と動向
韓国市場の規模と成長性
訪日インバウンド市場における韓国の存在感は極めて大きく、2024年11月時点で累計720万人の訪日観光客数を記録しました。一人当たりの平均消費額は他国と比較して低いものの、安定した旅行需要とリピーター率の高さから、韓国市場はインバウンド市場において重要なターゲット層といえます。
韓国人旅行者の特性
韓国には「早く」を意味する「빨리빨리(パリパリ)」文化が根付いており、効率性とスピードが重視されます。この文化の影響で、韓国人観光客は、旅行においても流行に非常に敏感で、トレンドのサイクルが非常に早く変化します。また、韓国人旅行者は日本との距離の近さやLCCの普及により、短期旅行が主流で、週末や連休を活用した訪日が一般的です。
訪日韓国人の増加はどこまで続く?
過去10年間で訪日韓国人は急速に増加しました。2018年には750万人に達しましたが、2019年は日本と韓国の間での政治的な対立の影響で減少し、さらにコロナ禍で大幅に落ち込みました。それでも2023年には2019年比124%、2024年も前年比127%に増加と急速に回復しています。今後も円安やLCCの普及、リピーターの多さ、距離の近さといった要因により、訪日観光の増加が期待されています。
訪日韓国人観光客の属性と行動パターン
主な属性と傾向
年間消費額が国別で第3位である一方、消費単価が主要20カ国の中で最も低いことが特徴です。この背景には、滞在日数が短く週末に気軽に訪れる旅行者が多い点や、消費額が少ない20〜30代の若年層が全体の67%を占めていることが挙げられます。また、韓国人観光客はリピーター率が75%と非常に高く、少人数での旅行が主流で、特に2人での旅行が38.8%を占めています。
訪日韓国人観光客の消費傾向と求める体験
韓国人観光客が期待する体験
韓国人観光客は温泉や日本食、自然体験を求める傾向があり、「コト消費」への関心が高まっています。電通の「ジャパンブランド調査2024」によると、訪日前に期待する体験として「温泉体験」が最も人気があり、観光庁の調査でもリピーターが期待する内容の第2位に「温泉」がランクインしています。特に由布院温泉、箱根温泉、有馬温泉、登別温泉などの名湯が注目されています。特に九州の温泉地も高い人気を誇り、多くの韓国人旅行者が福岡空港を利用して入国することから、その利便性が温泉地を含めた訪問数を増加させている一因と考えられます。
買い物動向:訪日韓国人が購入するもの
韓国人観光客の日本滞在中の買い物代は一人当たり3.3万円と主要国地域の中では最も低い20位です。ただし、費目別では買い物代が31%と最も高く、菓子類や食品、酒類が特に人気となっています。また、若年層の旅行者が多く、手軽に購入できるコンビニやドラッグストアの商品が高い支持を集めています。
飲食傾向:訪日韓国人が求める食体験
韓国人観光客は焼肉や寿司、ラーメンといった定番料理を好む一方で、地元の隠れた名店や特別感のある食体験にも強い関心を寄せています。最近、弊社の「Japanticket送客サービス」*の予約データでは、うなぎ料理の人気が高まっており、焼肉や福岡の居酒屋、かに料理と並ぶ注目ジャンルとなっています。特に大阪や福岡エリアでの予約が集中しており、こうした特別な食体験が日本旅行の魅力を一層引き立てています。
飲食から入場施設、アクティビティまでさまざまな体験をeチケット化し、
Japanticketが連携する世界の主要な海外OTAに配信できます。
最新トレンドと効果的なプロモーション戦略
情報収集方法から見る訪日韓国人観光客へのアプローチ方法
韓国では「NAVER」が主要な検索エンジンとしてNo.1のシェア率を誇り、旅行先選びにおいてブログやレビューが大きな影響を与えています。毎日経済の調査によると、「NAVER」の利用率はSNSを上回り、観光庁の調査でも情報収集源として個人のブログがSNSを抑えて46.5%という結果が出ています。一方、訪日割合の高い20-30代の若者層をターゲットとする場合は、視覚的に訴えるSNS動画や、インフルエンサーを活用した施策が効果的です。また会員数1,000万人以上を誇る旅行・エンターテインメントプラットフォーム「interparktriple」など韓国独自のOTAを使ったプロモーションも重要な集客成功要因となります。
韓国の訪日シーズンと休暇制度を活用した集客戦略
韓国人観光客は、12月から2月にかけて、訪日需要が特に高まることがわかっています。この時期は年末年始や冬休み(12月末〜2月初旬)、旧正月(ソルナル)の連休を利用して多くの韓国人観光客が日本を訪れるからです。また、韓国人旅行者の31%が旅行計画を30−59日前に開始し、事前予約を行うというデータもあり、この特性を活かして、需要がピークを迎える2カ月前からプロモーションを集中的に展開することが重要です。これにより、効率的に潜在顧客へのアプローチをすることが可能になります。
この記事のまとめ
・韓国市場は訪日観光客の約4分の1を占める非常に重要なターゲット層
・温泉や日本食など「日本らしさ」を感じられる体験への期待が高い
・SNSやNAVERブログ、韓国大手のOTAを組み合わせたプロモーションが効果的
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参考文献
日本政府観光庁 訪日旅行ハンドブック2023年
日本政府観光局 日本の観光系統データ 訪日旅行について調べる
国土交通省観光庁「訪日外国人の消費動向 訪日外国人消費動向調査結果及び分析 2024年4-6期報告書」
国土交通省観光庁「訪日外国人の消費動向 訪日外国人消費動向調査結果及び分析 2023年次報告書」
国土交通省観光庁「訪日外国人の消費動向 訪日外国人消費動向調査結果及び分析 2019年次報告書」
日本政府観光局 台湾基礎データ
日本政府観光局 2024年訪日外客数(総数)
日本政府観光局 「今注目のOTAに聞く② KKday編 台湾から見た訪日旅行の魅力」
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